患者さんが利用できる医療費助成制度※1について

※1令和2年3月時点の情報をもとに作成しています。

SMA患者さんが利用できる医療費助成制度にはさまざまなものがあり、制度によって利用できる対象患者さんの基準や助成の範囲が異なります。

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制度の概要 年齢制限 助成範囲
小児慢性特定疾病の
医療費助成制度
SMAの医療費が助成の対象となります 18歳未満の児童などが対象※2 自己負担割合は2割
所得に応じて上限額がある
高額療養費制度 医療費の自己負担額が一定を超えた場合に支給されます なし 年齢、収入に応じた自己負担割合および上限額がある
指定難病の
医療費助成制度
症状が一定以上の場合、または1ヵ月の医療費が33,330円を超えた月数が年間3ヵ月以上ある場合(軽症高額該当)、医療費が助成されます なし 自己負担割合は2割
所得に応じて上限額がある
軽症でも該当する場合あり
乳幼児・こども
医療費助成制度
歯科治療などあらゆる医療費が対象となります 自治体ごとに幅がある 自己負担分がゼロ、一部自己負担など、自治体ごとに異なる
重度心身障害者医療費助成制度
(身体障害者手帳)
心身に重度の障害がある方に医療費を助成する制度です なし 自己負担分がゼロなど、自治体ごとに異なる
自立支援医療制度 手術などで障害の改善が見込まれる方が対象となります 育成医療:18歳未満
更生医療:18歳以上
自己負担割合は1割
所得に応じて上限額がある
※2ただし、18歳到達時点において本事業の対象になっており、かつ18歳到達後も引き続き治療が必要と認められる場合には、20歳未満の患者さんも対象となります。

各制度は、申請してから認定されるまでに時間がかかることがあります。
SMAと診断されましたら、お早めに病院のソーシャルワーカー、お住まいの都道府県または指定都市の相談窓口、市区町村の福祉事務所、役所の担当部署にご相談ください。

小児慢性特定疾病の医療費助成制度

SMAは小児慢性特定疾病の対象疾病です。
特定疾病医療機関においてかかるSMAの医療費が助成の対象となります。

<概要>

小児の慢性疾患のうち、特定の疾患については、治療期間が長く、医療費の負担が高額となります。小児慢性特定疾病対策は、疾患の治療方法の確立と普及、患者およびご家族の医療費負担軽減につながるよう、医療費の自己負担分を補助するものです。

<対象年齢>

18歳未満の児童。

ただし、18歳到達後も引き続き治療が必要と認められる場合には、20歳未満の方も対象になることがあります。

自己負担上限額(月額)
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階層区分 階層区分の基準
( )内は夫婦2人・子1人世帯の場合
における年収の目安
患者負担割合:2割
自己負担上限額
(外来+入院)
一般 重症 人工呼吸器
など装着者
生活保護 0 0 0
低所得Ⅰ 市町村民税
非課税
(世帯)
本人年収: ~ 80万円 1,250円 1,250円 500円
低所得Ⅱ 本人年収:80万円超 ~ 2,500円 2,500円
一般所得Ⅰ 市町村民税 7.1万円未満(約200万円 ~ 約430万円) 5,000円 2,500円
一般所得Ⅱ 市町村民税 7.1万円以上 25.1万円未満(約430万円 ~ 約850万円) 10,000円 5,000円
上位所得 市町村民税 25.1万円以上(約850万円 ~ ) 15,000円 10,000円
入院時の食事療養費
1/2自己負担
①高額な医療が長期的に継続する方(医療費が5万円/月を超える月が年間6回以上ある場合)、または②重症患者基準に適合する方。

お問い合わせ窓口

お住まいの都道府県、指定都市、または中核市の窓口(保健福祉担当課や保健所など)

高額療養費制度

病院や薬局の窓口で支払った額(入院時の食費や差額ベッド代は含みません)が上限額を超えたときに、超えた金額を払い戻すことができる制度です。高額な治療を受けることがあらかじめわかっている場合、事前の手続きを行うことで、窓口での支払いを自己負担限度額までにすることができます。

<概要>

高額療養費制度は公的医療保険における制度の1つで、医療費の自己負担が重くなり過ぎないように医療費の自己負担額に一定の歯止めを設ける制度です。具体的には医療機関や薬局の窓口で支払った額が、暦月(月の初めから終わりまで)で一定額を超えた場合に、その超えた金額が支給されます。

高額療養費制度における自己負担上限額(月額)(平成30年8月診療分から)
69歳以下
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適用区分 1ヵ月の上限額(世帯ごと)
年収約1,160万円~
   健保:標準報酬月額83万円以上
   国保:旧ただし書き所得901万円超
252,600円
+(医療費-842,000円)×1%
年収約770 ~ 約1,160万円
   健保:標準報酬月額53万 ~ 79万円
   国保:旧ただし書き所得600万 ~ 901万円
167,400円
+(医療費-558,000円)×1%
年収約370 ~ 約770万円
   健保:標準報酬月額28万 ~ 50万円
   国保:旧ただし書き所得210万 ~ 600万円
80,100円
+(医療費-267,000円)×1%
~ 年収約370万円
   健保:標準報酬月額26万円以下
   国保:旧ただし書き所得210万円以下
57,600円
住民税非課税者 35,400円

1つの医療機関等での自己負担(院外処方代を含む)では上限額を超えないときでも、同じ月の別の医療機関等での自己負担(69歳以下の場合は2万1千円以上であることが必要)を合算することができます。この合算額が上限額を超えれば、高額療養費の支給対象となります。

お問い合わせ窓口

ご加入の医療保険の相談窓口

指定難病の医療費助成制度

SMAは指定難病の対象疾病です。
症状が一定以上、または高額な医療費を支払っている場合に医療費が助成されます。

<概要>

「難病の患者に対する医療等に関する法律」(平成26年法律第50号)に基づき指定される指定難病について、治療方法の確立等につながるように、難病患者データの収集を効率的に行い、治療研究を推進することに加え、効果的な治療方法が確立されるまでの間、長期の療養による医療費の経済的な負担が大きい患者に支援する制度です。

自己負担上限額(月額)
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階層区分 階層区分の基準
( )内は夫婦2人世帯の場合
における年収の目安
患者負担割合:2割
自己負担上限額
(外来+入院)
一般 高額かつ
長期
人工呼吸器
等装着者
生活保護 0 0 0
低所得Ⅰ 市町村民税
非課税
(世帯)
本人年収: ~ 80万円 2,500円 2,500円 1,000円
低所得Ⅱ 本人年収:80万円超 ~ 5,000円 5,000円
一般所得Ⅰ 市町村民税 7.1万円未満(約160万円 ~ 約370万円) 10,000円 5,000円
一般所得Ⅱ 市町村民税 7.1万円以上 25.1万円未満(約370万円 ~ 約810万円) 20,000円 10,000円
上位所得 市町村民税 25.1万円以上(約810万円 ~ ) 30,000円 20,000円
入院時の食費
全額自己負担
月ごとの医療費総額が5万円を超える月が年間6回以上あること。
(たとえば医療保険の2割負担の場合、医療費の自己負担が1万円を超える月が年間6回以上)

お問い合わせ窓口

お住まいの都道府県、指定都市の相談窓口(保健所など)

乳幼児・こども医療費助成制度

<概要>

子育て世代への経済的負担の軽減を図る目的で各自治体により制定・運用されています。
住んでいる地域によって制度を利用できる対象年齢、一部自己負担の有無、所得制限の有無、通院・入院の区分などの条件や、自己負担額が異なります。

お問い合わせ窓口

お住まいの市区町村役所の担当部署

重度心身障害者医療費助成制度

<概要>

心身に障害がある方の医療費を助成します。
住んでいる地域によって対象となる障害の程度や、助成の内容も異なりますが、身体障害者手帳1級・2級をお持ちの方が対象となっている場合が多いようです。

お問い合わせ窓口

お住まいの市区町村役所の担当部署

自立支援医療制度

<概要>

心からだの障害を除去・軽減するための医療費の自己負担額を軽減する公費負担医療制度です。
SMAで背骨が変形してしまった際に背骨を固定する手術費などが申請できます。

育成医療(18歳未満)

心からだに障害を有する児童で、その障害を除去・軽減する手術等の治療により確実に効果が期待できる方

更生医療(18歳以上)

身体障害者手帳を持ち、その障害を除去・軽減する手術等の治療により確実に効果が期待できる方

自己負担金

自己負担割合は1割。所得に応じて上限額があります。

お問い合わせ窓口

お住まいの市区町村役所の担当部署

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